イタリアの差別の歴史

【著者が語る、人気のリアルイベントがアーカイブで購読可能に! 光文社新書ビジネス講座で開催された貴重講座をフルで配信(全3回)】

◇内容

『セリエA発アウシュヴィッツ行き~悲運の優勝監督の物語』の著者で、イタリアサッカーリーグ・セリエCの会長を務めるマッテオ・マラーニ氏による貴重講演。

監督としてインテルとボローニャを率いて計3度のリーグ優勝を成し遂げた「近代サッカーの父」アールパード・ヴァイスの悲劇を追った『セリエA発アウシュヴィッツ行き~悲運の優勝監督の物語』について、ヴァイスの半生を書籍として残すことに決めた理由、故人を調査する上での困難など、著書執筆の裏側を語ります。

また、イタリアサッカーリーグ・セリエCの会長の立場から、世界最高のリーグとしてビッグプレーヤーたちが集まった2000年代のセリエAと現在の同リーグを比較し、これからのイタリアサッカーに必要な施策について話しています。加えて、特別に日本サッカーへの提言も残してくれました。

◇Vol.1 INDEX
「『セリエA発アウシュヴィッツ行き~悲運の優勝監督の物語』執筆」
・自己紹介
・執筆の経緯
・執筆のきっかけ
・調査方法
・調査の際に苦労したこと
・執筆を終えて
(再生時間:22分17秒)

◇Vol.2 INDEX
「イタリアサッカーと日本サッカーへの提言」
・名将を守る使命感
・現代イタリアサッカーへの見解
・日本サッカーの魅力と課題
(再生時間:30分14秒)

◇Vol.3 INDEX
「サッカーとユダヤ人」
・イタリアで訪れるべき、ユダヤ人迫害の歴史を持つ場所は?
・取材先からの反発はなかった?
・イタリアサッカーが学ぶべき国はどこ?
・イタリア国内の格差事情は?
・ユダヤ人選手によるチーム内分断は起こりうる?
(25分44秒)


※本コンテンツの購入で全3回がご視聴いただけます。

◇コンテンツ制作
光文社

 【内容】光文社新書ビジネス講座より

消えた名将を追う歴史的意義

 戦前、世界最高峰のサッカーリーグの一つ、イタリア・セリエAのインテルで1度、ボローニャで2度優勝を果たした名将がいました。今なら、その動向は常に注目されるはずですが、彼は突然消えてしまいます。妻と幼い子供2人もろとも。

 後年、あるイタリア人ジャーナリストが、歴史に埋もれた彼の足跡を追います。本書の著者、マッテオ・マラーニ氏です。地道かつ長期にわたる調査の結果わかったのは、なんとも悲惨な結末でした。彼は家族とともにホロコーストの犠牲となっていたのです。

 あまりにも華やかな舞台から、個人では避けられない歴史の闇へと吸い込まれていく数奇な人生。それを掘り起こそうとする狂気じみたジャーナリストの熱意。

 本講義では、歴史の闇に迫るとともに、調査報道の方法論について、また、現代イタリアサッカー事情についても語っていただきます。

 本書は、サッカー本大賞2023読者賞を受賞しました。

著者プロフィール

 
マッテオ・マラーニ
セリエC会長

1970年ボローニャ生まれ。ボローニャ大学では史学を専攻。卒業後、スポーツ・ジャーナリズムの世界に入る。特に国内有数の歴史を持つサッカ―専門誌『グエリン・スポルティーヴォ』との関係は深く、1992年から寄稿をはじめ、2008年から2016年までは編集長を務める。同2016 年からはPPVの『Sky Sport』『Sky Italia』でディレクターとして活躍、サッカー部門の責任者も歴任する。2007年に執筆した『セリエA発アウシュヴィッツ行き』でキエーティ・スポーツ文学賞を受賞。本業に加え、ボローニャ大、ミラノのIULM大でジャーナリズムの講義も持つ。フィレンツェ郊外にあるサッカー連盟運営のカルチョ・ミュージアム副館長。イタリア3部リーグ、セリエCの会長も務める。

 
小川光生
通訳・大阪芸術大学文芸学科教授

1970年静岡県生まれ。慶應義塾大学文学部卒。1999年からイタリアに渡る。現地のプロサッカーリーグ、セリエAなどの取材を続けながら、雑誌(ネット)記事の執筆・翻訳、サッカー中継のインタビュアー、テレビ番組のコーディネーターなど多種の仕事に携わる。2010年以降は、長友佑都選手、本田圭佑選手のインタビュアー兼番記者として年間50試合近く、現場でインテル、ミランの取材を行う。東京オリンピック・パラリンピック2020では柔道、空手、ライフルなどイタリアの複数のナショナルチームの通訳も務めた。著書に『サッカーとイタリア人』(光文社新書)などがある。大阪芸術大学文芸学科教授。

...