今回は予定していた記事を少し変更して、今改めてお伝えしておきたいカナダの最新事情について書いていきたいと思います。
第12回の記事で「子供の留学、何歳で渡航するのがベスト?」について書き、“「今行きたい」「今なら行ける」と思ったときが、その家庭のベストタイミング”だと書きました。
最近のカナダの状況を見ていると、改めて「今行きたい!」と思ったときに行動を起こしたほうが良いのではと強く感じるようになっています。というのは、カナダの移民政策が日々どんどん変わっているからです。
カナダが積極的に移民政策をおこなっている理由とは
初めに、カナダが移民政策を積極的におこなっている理由について考察したいと思います。
カナダの国土は、998.5万平方キロメートル、人口は約4,010万人(2023年 カナダ統計局推計※)。国土は日本の約27倍の広さがあるのに、人口は日本の1/3程度しかいません。(※外務省の公式ウェブサイト「カナダ基礎データ」より引用)
しかも、その人口4000万人を超えたのはつい最近、2023年のことなんです。カナダ統計局によると、1995年に移民の受け入れが人口増加の主な理由となり、それ以降も移民をたくさん受け入れることで人口を増やしてきました。
そして、2015年には初めて、65歳以上のカナダ人が15歳未満の人口を上回りました。そうです、カナダも日本と同じく、高齢化が進んでいる国のひとつ。
カナダ統計局が発表している人口ピラミッドを見てみると、濃いブルーの線で表示された2003年よりも、淡いブルーで表示された2023年のほうが高齢化していることがわかります。同時に、多くの移民を受け入れてきたことで、20〜40歳の若い世代が増え、高齢化は続いているものの、そのスピードは2022年頃から一気に鈍化したそう。
つまり、労働力の不足と高齢化を緩和させるために移民をどんどん受け入れてきたのです。
移民や留学生が増えすぎて……方向転換中?のカナダ
2022年には、経済成長のための移民計画として「2023年に46万5,000人、2024年に48万5,000人、2025年には過去最多となる50万人の移民受け入れを目指す」とカナダ移民局が発表。(カナダ移民局公式ウェブサイトより引用)
このまま、どんどん移民や留学生を受け入れていく体制なのだとすっかり思っていました。
ですが、...