今年の1月にスタートしたこのコンテンツも今回が最終回となってしまいました。もし皆さんに何か気づきを提供することができたり、背中を押すことができたりする内容になっていたらとても嬉しいです。
第1回を公開した約10ヵ月前から、私の思いは変わりません。海外留学のためのステップを書いてはいますが、だれにでも海外留学を満遍なく勧めたい訳ではないということ。私の失敗談を赤裸々に綴ることで、それぞれの親子にとってベストな道を見出すお手伝いになればいいなというのが心からの願いです。
私は子供とカナダに来る前に、東京で子供の小学校受験と中学校受験を少しだけかじったことがありました。小学校受験は早いうちに入学できたら、子供をラクにさせてあげられると思ったことがきっかけ。中学受験は、周りの友達が塾に行き始めたのをきっかけに息子自身が自分も塾に行ってみたい、と言ったことがきっかけでした。
でも、当時を振り返ってみると、受験の渦に飲み込まれていくうちに、正直なところ私の“打算”も働くようになっていた思います。
たとえば、「よい学校に入ってくれたら、大学受験や就職もスムーズかも」「よい学校に入ってくれたら、私も親として鼻が高い」というような──。
「小学校や中学校などの早い時期に入学すれば、高校から入るよりも大変な思いをしなくてもいいかも」という気持ちは、私の勝手な思い込み、エゴでしかなかったこともあとで気づきました。それに必ずしも「評判がよい学校=我が子にとってよい学校」ではないかもしれないことも、そのときは考えてもいなかったのです。
つまり、子供自身に矢印を向けられていなかったんです。子供自身の性格、特徴をしっかりと理解した上での選択ができていなかったんです。
息子が「中学受験塾を辞めたい」と言ったことがきっかけとなり、私はゼロから子供と向き合い、どうするのが息子にとっていちばん向いている道なのか、どうすれば息子の可能性を広げられる手伝いができるのか、どうすれば息子が幸せで自己肯定感高く過ごしていけるのか、について考え、今の親子留学という道を選びました。
というわけで、親子留学のコンテンツではありますが、小学校受験、中学受験、高校受験、海外留学……それぞれの皆さんがどんな道に進まれるとしても、それが子供と向き合った結果であれば、私はどれでも構わないと思っています。
さて息子は留学して2年が経過。3年目に入っています。息子はこれまで一度も...