先日、何気なくSNSを見ているとあるアパレルブランドの投稿が目に留まりました。
アカウントにとんでみると、洋服と可愛い犬の写真がずらり。
犬モチーフのグッズに目が無い私は、この時点で可愛くてうずうずしていたのですが、よくよく見てみるとブランド名に意味があることを発見。
そのブランド名は「ATPS」。「Against The Pet Shoppers」の頭文字をとったもので、「考えるきっかけになるブランド」として、ペットショップで動物を購入することに反対するメッセージが、ブランド名に込められていたのです。
人間の消費行動によって命が増やされたり減らされたりする、現在のペットビジネスの構造に対して「NO」を突きつける強い意志を感じさせる名前になっています。
しかし、デザイン自体はどれもアメリカのカレッジユニフォームのようなポップで気軽に着られるもので、なかでも「犬がいた方が素晴らしいロンT」というストレートなテキストが書かれたスウェットは、大の犬好きな私は心から同意。一瞬で「これ欲しい!」と思ってしまいました。
投稿に興味を持ったのは、このメッセージ自体に大共感したのがきっかけでしたが、売り上げの一部は動物愛護団体や関係各所に寄付されると知り、「購入」ボタンをぽちっとクリックしました。
最近は、作成者が込めたメッセージが強いほど、自身の行動に大きく影響することを実感しています。
他には、映画『サウンド・オブ・フリーダム』という実際に起きた児童人身売買の事件を基にしたノンフィクション映画も同様のことがありました。
「奴隷の数は奴隷制度が合法だった時代と比べても現代が過去最多」という衝撃的な事実とともに、映画のラストにはQRコードがスクリーンに映し出され、主演俳優が募金サイトへアクセスするよう呼び掛けていました。
映画というエンタメを社会的活動に結びつけ、鑑賞者一人ひとりに「行動を起こしてほしい」と直接伝える、視聴者に行動を起こさせるには、このくらい強く届ける方が響くんだなと勉強になりました。
これらはわかりやすいものでしたが、本や漫画の最後にある「あとがき」部分は埋もれがち。
ある意味作者がダイレクトに伝えたい箇所だと思うので、これからは「この作者が伝えたいことは何だろう?」と隠れたメッセージ性を探ってみたいと思います。
編集竹内