先日、飼い猫がどこか不機嫌そうな日がありました。
表情が険しいような気がしたり、撫でてもなんとなくそっけない態度を取られたり。そんな様子を見ていると、
「仕事中に構ってあげられなかったせいかな?」
「さっき間違えて尻尾を掴んじゃったから?」
「もしかして病気だったらどうしよう……」
など、どんどんネガティブな考えが浮かんできます。
心配で仕方なくなって、「明日は動物病院に連れて行こう」と決めてその日は眠りにつきましたが、翌朝にはすっかり元気でご機嫌な猫に戻っていました。
冷静に考えてみると、猫がつれない態度を見せるのは珍しいことではありません。それなのにあれこれと不安になってしまったのは、もしかしたら私自身が疲れていたせいだったのかもしれません。
機嫌よくゴロゴロと喉を鳴らす猫を撫でながら、すっかり癒されました。日々のストレスや感情は、自分では見えにくいものですね。他者と一緒に過ごすことで、自分でも気づいていなかった心の疲れに気づかされることがあるのだと改めて感じました。
今週は、新連載「ELSI最前線」が始まりました。最先端の科学技術が私たちの社会に与える影響を掘り下げ、共に考える内容をお届けします。
初回記事では、私たちが気づきにくいストレスをAIが記録・分析してくれる「感情認識技術」について取り上げています。全3回にわたって更新していきますので、ぜひ楽しみにご覧ください!
急速に進化する科学技術は、私たちの生活や社会、ビジネスの在り方に大きな変化をもたらしている。その一方で、最先端技術に関する倫理的・法的・社会...続きを読む
(編集・谷本)