睡眠は体や心にいい……耳にタコができるほど聞いてきたセリフですが、実際に十分な睡眠が取れていますか?実は世界中で睡眠時間が圧倒的に短いのが日本人なんです。
今回は睡眠の基礎や、分かっているけど実践できていない睡眠について学んでいきましょう。

(文=神田めぐみ)

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世界で最も睡眠を疎かにする日本人

 数年前にしっかりとした睡眠を連続でとったことで、肌状態が良くなったベッキー。それをきっかけに本を読んだり、体内時計のリサーチをしたり、睡眠にこだわるように。

ベッキー「日本人って睡眠時間が足りないって言われていませんか?」

友野先生「諸外国と比べても圧倒的に日本人は睡眠時間が短いのと質が悪いです。健康や綺麗につながる睡眠にする為には、質と量がとても重要になるんですが、まずは睡眠を見直そう!とか、大事にしよう!って思うところにそもそもいきつかない人が多いです。やらなきゃいけないこと、やりたいことが多すぎるとまず睡眠時間を削りますよね」

ベッキー「なんで日本人は睡眠時間が少なくなっちゃうんですか?」

友野先生「いろんな理由があるんですけど、睡眠が大事っていう教育が全くなされてこなかったことがひとつ。なんなら睡眠時間を削っている方が美徳だったりします。昔、四当五落っていう言葉があって、4時間睡眠だったら合格するけど5時間寝ちゃったら落ちるみたいな言葉があったくらいで。寝ずに気合いを入れる、根性論、寝る時間が怠けてる、もったいない、みたいなイメージが潜在意識に刷り込まれてるので寝るなんてもったいない!とか寝る時間があるならこれがしたい!と思う人がすごく多いのが大きな理由だと思います」

ベッキー「日本以外の国では睡眠の大切さを教育してるんですか?」

友野先生「アメリカはしっかりと教育されていますし、できる経営者とかトップの人ほど8時間睡眠を維持していたりします。あとは文化的にナップ(お昼寝)の時間があったりするので、やはりトータルで見ると十分に休息ができているっていうケースが多いです。比較すると日本人は本当に睡眠時間が短い、特に女性です。女性が有職者であっても主婦の方であっても、家族の中心として動いているケースがほとんど。例えば子供に合わせて朝は早く起きて、夫の帰りに合わせて夜遅くにご飯を作る、40代以降になると介護も育児もダブルケアを担っている方も増えていくので睡眠時間が確保できない上に、45歳を過ぎるとプレ更年期が始まり、自分自身も睡眠が十分とれないようになっていくっていうことがあって…。もうさまざまなことが重なって日本人の女性は本当に睡眠が取れてないです」

ベッキーのごじあいLIFE「睡眠編」より

ベッキー「人としてどうなんだって思われるかもしれませんが、私は夜ご飯の洗い物があったり、部屋散らかってても、絶対21時半には布団入るんです。でも現実はそうはいかないですよね」

友野先生「子供を育てているとどうしても寝かしつけがあるじゃないですか。そうすると全体のスケジュールが多分前倒しになってくるので、前倒しになることで逆にリズムが整って眠れるようになって体が整うという人もいらっしゃいます。お伝えしたいことは睡眠時間はもったいない時間じゃないよってことです」

睡眠不足によるネガティブなリスク

 睡眠不足はよくないって言うけれど、実際にどんな影響があるのだろうか?

友野先生「大きく4方向にネガティブなアプローチが行くと言われています。1つ目が、“体への影響”。さまざまな病気のリスクが上がることは国内外の研究でたくさん分かっているほど。2つ目が“心への影響”。これも心の病気のリスクが上がります。3つ目が“脳への影響”。集中力とか注意力、判断力、感情のコントロール、コミュニケーション能力、クリエイティブ力・・・仕事に必要とされるような能力が全部低下してしまいます。長いスパンで見れば認知症のリスクも上がることも分かっています。4つ目が“行動への影響”。見落とされがちですが寝不足だと早退、欠勤、遅刻が増えたり、就業中にネットサーフィンをする時間が長くなります。ぼーっとしやすくなるんですよね。あと社会的な引きこもりになりやすくなったり、子供であれば不登校の原因にもなりやすくなるなど大きな影響が出てきます」

ベッキー「体、心、脳、行動って全部じゃん! 全部に悪影響があるから、寝ないといけないんだなって改めて思いました」

友野先生「そうなんです。起きている時間をよりよくするために我々は寝てるので、寝ないと日中の行動全てに影響が出るっていうことが言えます」

睡眠を取ると子供の学力が向上?

ベッキー「じゃあ逆に睡眠をしっかり取るとこんないいことありますよっていうのを教えてください」

友野先生「もうすべてが真逆です。体が健康になる、病気のリスクが下がる、心が元気になる。今、心のメンタル疾患がすごく注目されていますが、心を守る為には良い睡眠は絶対欠かせないです。あとは成績がいい子供ほどよく寝ているっていうことも分かってるんです。自分の子供の同級生に週7で習い事をしている子もいますが、それ以上に睡眠時間を守ることがその子の成長や将来の学力、健康の約束に繋がってくるので絶対睡眠時間の確保は大事。あと大人の場合はもちろん美容面ですね」

ベッキー「ですよね。睡眠をちゃんとしっかり取るようになってから、肌が変わりました」

友野先生「実は私は重度のアトピーだったんですよ。本当顔半分が真っ赤っかで。今はピアス普通につけてますけど、ピアスつけると耳が切れちゃったり、口紅をつけると皮が剥けたり。髪の毛も毎日洗ってるのに、抜けちゃうみたいな状態だったのを救ってくれたのは、やっぱり睡眠でした」

ベッキー「アトピーにも効果があるんですか?」

友野先生「アトピーに直接というより免疫力にアプローチがあります。睡眠力って免疫力なので、アレルギーのリスクを下げてくれたり、体の免疫力だけじゃなくて肌の免疫力がすごく強化されたのかなって思ってます」

理想の睡眠時間は7~9時間!それぞれのベストな時間帯で睡眠の確保を

友野先生「個人差ありますが、我々が参考にしているアメリカの国立睡眠財団というところが提唱している理想の睡眠時間は、働き世代で7~9時間と言われています。しかし9時間は現実的ではないので、7時間は目安として覚えておいていただきたいです。死亡率や病気のリスク、肥満率は全部U字シェイプを辿るので、多くても少なくてもリスクは高くなります。なので多くも少なくもない6~8時間ぐらいがキャパシティーかなと思います」

ベッキー「私はアラームをかけずに寝て7時間半後にぱって目が覚めることが多くて、それが1番自分の中で心地いいんです。なので7時間半寝るようにしてるんですが、先生は何時に寝て何時に起きてるんですか?」

友野先生「今子供を寝かしつけながら寝ちゃうので、20時には寝てます」

ベッキー「それで7時間っていうと、めっちゃ早く起きますよね?」

友野先生「早朝の3時、4時くらいに目が覚めます。それはそれで睡眠前進症候群みたいなのがあって、ちょっと前倒ししすぎちゃってるんですけど(笑)。ある時、早朝に起きて仕事を始めたら、子供たちが起きない、邪魔されない環境ですごく仕事や家事が捗ったのでここ1年くらいはこのルーティーンを維持してます」

ベッキー「お昼寝は取っているんですか?」

友野先生「お昼寝は取れてないんです。本当は取った方がいいんですけど、幼稚園が預かってくれる時間が短いのでなかなか」

ベッキー「3時起きはびっくりですけど、確かに誰にも邪魔されずに仕事に集中できるっていうのはめちゃめちゃいいことかもしれない! みんなそれぞれの時間帯で睡眠を確保できたらいいですよね!」

昼夜逆転生活を改善!睡眠にいい食事とは?

 昼夜逆転で朝方に寝ることが多い人が0時に寝る為にはどうしたらいいのだろうか。

友野先生「スモールステップで目標を立てていくっていうことがすごく大事です。今まで3時に寝てた人がいきなり0時には寝られないと思うので、まずは2時45分、それができたら2時30分、それができたら2時15分みたいにベビーステップでちょっとずつ前倒しにして最終的に0時に近づけられたら無理がなく改善できます。ただスマートフォンをベッドの中に持ち込んで見てから寝るのが習慣になっている場合は、ベッドに持ち込まないところから始めて、15分前から見ないようにするとか。少しずつ少しずつっていう方法がおすすめですね」

ベッキーのごじあいLIFE「睡眠編」より

ベッキー「なるほどね。でも私、スマホをベッドに持ち込まないだけは無理なんです。30分パズルゲームやって寝るのがもう最高なんで。そこだけは変えられないので説得しないでください(笑)」

友野先生「それをやめてみたら、もっと寝れてる自分に出会えるかもしれないですよ。悪いと言われてること一通りやってみたんですが、スマホの眠りの妨げ度合いは本当に強いなっていうのは実感しました。画面から発せられるブルーライトってメラトニンの分泌を妨げるんですよね。睡眠の最初はメラトニンがしっかり出てるからこそ深い睡眠に到達できて成長ホルモンがドバドバ出てるので、1番最初の導入部分がすごく大事。でも何も見ずにベッド入っても5時間眠れないとかは良くないので、スマホも少しづつ減らしていくのがいいと思います」

ベッキー「ちょっとやめてみようかな? 例えば3日間スマホを持ち込まずに寝るだけでも変わりますか?」

友野先生「変わりますね。できれば生理の期間は外してやっていただけるといいと思います。その時に試しても変化を感じにくいので。睡眠時間も別に6時間でも大丈夫って思うけど、5時間を切るといろんなリスクが上がるので5時間は絶対切らないでねとか」

ベッキー「それなら頑張れそう! じゃあいい睡眠をとる為の食事とかありますか?」

友野先生「タンパク質の摂取はとても大事です。とくに朝からとるのが大事で、本当は肉、魚、乳製品、大豆製品とかバランスよく取れればいいんですけど、時間の無い朝は無理ですよね。私が推奨してるのは「手揉みジュース」。バナナを起点に手で潰せる食材を袋に入れて手でもみもみして、コップに入れて飲むだけ。スムージーだと洗い物が増えるので手揉み。和風が好きだったら、水切り豆腐、バナナ、豆乳、きなこ、蜂蜜を入れたり、バナナ、キウイ、牛乳、蜂蜜、すりごまを入れて作ったり。朝にバナナだけでも悪くはないですがもう1歩頑張れるよっていう場合には、手揉みジュースを作っていただけるとよりバランスが整いますね」

ベッキー「それは簡単! いい睡眠をとる為には朝から準備が必要なんですね。朝起きたらまず日光を浴びるといいとかも言いますもんね」

友野先生「15秒間、窓際1m以内に立って空を見上げるだけ。どんな天気でも十分な光量はあるので天候に限らずぜひやってみてください」

 質の高い睡眠は、健康的な生活を送るための基盤。ひとりひとりが睡眠の重要性を認識し、適切な睡眠習慣を身につけることが重要です。次回は友野先生のルーツを辿ります。お楽しみに。

➤この記事を動画で観る🛌🏻
Part1:寝不足は能力低下の原因に!時間が無い人必見の「睡眠ルーティン」
Part2:ベッキーが実践!眠れない夜を解消する睡眠の新常識
Part3:快眠で人生が変わる?今夜から実践できる快眠方法

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