地域が日本サッカーを「世界基準」に押し上げるのでは――
「世界への挑戦状」。コンテンツのサブタイトルに岡崎慎司がそう名付けたのは、日本スポーツは今以上に世界に誇れるものになれる、という思いがあったからだ。
そのために何ができるか。「岡崎自身が海外でのプレー経験で知ったこと、感じたこと」をどうすれば日本サッカー界に生かすことができるのか――。
岡崎はまず、いろいろな人たちに話を聞くことで日本スポーツ界のポテンシャルと課題を学び、「生かすためのヒント」を探ろうとした。
これまで、他競技のアスリートでは女子バスケットボール日本代表の高田真希さん、マラソンランナー大迫傑さんと、サッカー界では日本サッカーのど真ん中でレベルアップに注力してきた佐伯夕利子(前・日本プロサッカーリーグ常任理事)さん、村井満(前・日本プロサッカーリーグ理事長<チェアマン>)と対談(dialogue)を行なってきた。
それ以外にも「クラブの運営・経営・投資」や「育成」にまつわる専門家たちと議論をしている(7~9月に順次配信予定)。また、岡崎自身も神戸にグラウンドを完成させ、現地で過ごした。
岡崎は言う。
「僕の中では、探していたヒントは地域クラブ、地方にあるんじゃないか、というふうに感じ始めています」
多くの人たちから話を聞く中で、見えてきた「世界への挑戦状」は、地方から発信できる可能性がある。
「だから、地方でスポーツと強くかかわっている場所や人たちの声をもっと聞いて見たい。サッカー場を運営している現場の人や、それをサポートする人たちの思いとか……」
そこである施設を知る。きっかけは大迫傑とのやり取りだった。
"五輪選手が集う日本で高地トレーニングができる、大きな施設がある"
「行くしかない」。岡崎は、日本に帰国した短い時間の中でその施設を訪問、見学させてもらうことにした。
場所は、長野県東御市。
市が率先して作った施設は「GMOアスリーツパーク湯の丸」と言い、指定管理を取った「とうみ湯の丸高原スポーツコミッション」が運営をする。
聞くところによると「東京五輪の競泳代表が合宿を張った」場所でもあるという。果たしてどんなところなのか。
ニュースレターでも紹介したこの施設の見学、体験記を動画でご紹介する。...