日本の学生よりも欧州メガクラブのアカデミー生を獲得するほうがお得!?
モラス雅輝さん(SKNザンクト・ペルテン/オーストリア)
・〈前編〉欧州サッカー事情〜小国・オーストリア1部はなぜJリーグよりリーグライセンスのハードルが高いのか?
・〈中編〉最新移籍事情〜日本は独自路線か、欧州路線をとるべきか?
・〈後編〉 Jリーグのサッカーでは世界に勝てない?←今回
今回の「岡崎慎司 Dialogue w/〜世界への挑戦状」は、ドイツ・日本・オーストリアの3カ国で、監督・コーチ・ディレクターとして幅広く活躍されてきたモラス雅輝氏(SKNザンクト・ペルテン テクニカルディレクター/オーストリア)が登場。
前編では現在の欧州サッカーを取り巻く環境の違いについて、中編ではモラス氏が出席した国際カンファレンスや世界サッカーの最新移籍事情などを話していただいた。
後編の今回は、ドイツ・ブンデスリーガ移籍市場のトレンドの変遷や日本の学生が欧州移籍する際の受け入れ側の思惑、「日本人らしいサッカー」への疑問、さらにはモラス氏目線から"日本で注目しているチーム"などを話していただいた。
日本の学生が欧州移籍する場合、FIFAが定める国際トレーニングコンペンセーション(※)により育成補償金が掛かる。このルールが予算規模が潤沢にはない欧州中小クラブにとっては大きく、日本の学生よりも補償金が必要ない欧州メガクラブのアカデミー卒業生が選ばれる現実があると、モラス氏は言う。
FIFAが定める世界共通の制度であり、過去の育成クラブに対して支払われる育成金。選手の契約期間内外に関わらず、23歳誕生年の年末までに初めてプロ選手として登録・国際移籍した場合、12〜21歳まで選手を育てた育成クラブに移籍先クラブが補償金を支払う。
技術革新によって世界中のサッカーの試合が現地に行かずとも分析できるようになり、選手は世界中からスカウトされる可能性がある。一方で欧州ではない日本は国際ルールの制限も受けるなかで、「日本の有力な学生はJリーグで研鑽を積むべきか、下部リーグでも欧州に行くべきか」という難題も付きまとう。この国際的な渦のなかに巻き込まれる日本のサッカー界はどのように立ち回り、変革すべきなのだろうか?
ドイツ・ブンデスリーガでブラジル人選手が減っているのはなぜ?
Jリーグ的なサッカーだと日本代表は世界で勝てない?
モラスさんが日本で注目しているチームは?
欧州サッカートレンド、欧州サッカー移籍市場に精通するモラス雅輝氏に岡崎慎司が迫る(全3回の3回目)。
モラス雅輝(もらす・まさき)
1979年生まれ、東京都出身。現.SKNザンクト・ペルテン(オーストリア)テクニカルディレクター。16歳でドイツへ単身留学。怪我の影響で1997年にサッカー選手から指導者に転身。ドイツ、オーストリア、日本の3カ国にてサッカー監督・コーチ・ディレクターとして活動。ブンデスリーガ・スポーツマネジメント・アカデミーにアジア人初の入学・卒業。過去に所属した組織はFCレッドブル・ザルツブルク、オーストリア・サッカー協会、浦和レッズ、SVホルン、FCヴァッカー・インスブルック、ヴィッセル神戸など。
・ドイツ・ブンデスリーガでブラジル人選手が減っている理由
・スカウティングに求められる条件
・Jリーグ的なサッカーで世界に勝てるか?
・日本で注目しているチームとは?
👇視聴時間👇
32分46秒
アーカイブ(動画)の後編の今回も16歳でドイツへ単身留学されて28年、長年ヨーロッパサッカーに携わられ現在はオーストリア2部のSKNザンクト・ペルテンでテクニカルディレクターをされているモラス雅輝さんが登場! オーストリアサッカーの現場についてのお話を伺いながら、日本サッカーがヨーロッパサッカーに追いつくために必要なサッカーのさまざまな”違い”について考えていきます。
<過去回はこちら>
「w/〜世界への挑戦状」
#1 Dialogue w/高田真希(バスケットボール女子日本代表)
#2 Dialogue w/佐伯夕利子(ビジャレアルCFフットボール総務部/スペイン)
#3 Dialogue w/大迫傑(プロマラソン選手)
#4 Dialogue w/村井満(元Jリーグチェアマン)
#5 Dialogue w/夫馬賢治(株式会社ニューラル 代表取締役CEO)
#6 Dialogue w/鈴木隆行(元サッカー日本代表)
#7 Dialogue w/モラス雅輝(SKNザンクト・ペルテンTD/オーストリア)
「w/ 欧州指導者組」
#1 Dialogue w/山下喬(FCバサラマインツ/ドイツ)
#2 Dialogue w/尾崎剛士(レバンテUD国際部/スペイン)
#3 Dialogue w/宮沢悠生(FCリーフェリング/オーストリア)
#4 Dialogue w/中野吉之伴(SVホッホドルフ/ドイツ)
...