結婚生活の中で積もり積もった不満や違和感。もう離婚しかないと思うほどの不仲やトラブル。

 さまざまな夫婦の在り方があるからこそ、ふたりの間だけで解決できない悩みや問題を抱える人も少なくないでしょう。

 夫婦カウンセラーとしてこれまで2000組以上の夫婦をサポートし、著書『夫は、妻は、わかってない。夫婦リカバリーの作法』でも注目を集める安東秀海先生が、読者の皆様から寄せられた夫婦関係のお悩みにお答えします。

 今回は特別編! 夫婦カウンセリングの場で話題に上がることが増えているという「依存症」について、安東先生によるコラムをお送りします。

夫婦関係に深刻なダメージを与えかねない依存の罠

 著名人の不倫スキャンダルが、見ないようにしてきた夫の(妻の)行動に目を向けさせるきっかけになったり、タレント夫婦の離婚を機に思いがけず別々の道を歩く選択肢が生まれたり。

 世間を騒がすニュースが夫婦間の潜在的な問題を顕在化させる場合があります。

 この一ヶ月、夫婦カウンセリングの現場でこれまでになく話題に上るのが「うちの夫は(妻は)依存症ではないでしょうか?」というご相談です。背景にはやはり、ドジャース・大谷翔平選手の元通訳・水原一平氏の事件があるのでしょう。

 夫婦カウンセリングではそれが「依存症」であるかどうかを判断することはできませんし、もしそうなのであれば専門機関での治療が必要です。

 いっぽう、たとえそれが病的なものではなくとも、ヒト・モノ・コトとの「依存性の高い関わり方」というのは時に夫婦関係に深刻なダメージを与えます。

 お寄せいただいたご相談にお答えする本連載ですが、今回は「夫は、妻は、依存症?」をテーマに、夫婦関係の立て直し方について考えてみたいと思います。

(写真:Kiwis / iStock / Getty Images Plus)

...