夫婦カウンセラーとしてこれまで2000組以上の夫婦をサポートし、著書『夫は、妻は、わかってない。夫婦リカバリーの作法』でも注目を集める安東秀海先生が、読者の皆様から寄せられた夫婦関係のお悩みにお答えする「夫婦リカバリー相談室」。
シリーズ「夫婦リカバリーの法則」では、夫婦の問題を解決に導くための様々なアプローチを安東先生が紹介、解説していきます。前回までは、問題となっている事柄を分解し、整理する方法についてお送りしました。今回から2回に分けて、具体的な問題解決へのアプローチの方法を探っていきます。
「夫婦リカバリーの法則」初回から読む
問題を分解・整理した後の具体的なアプローチ
どんな関係性よりも関わりが深く、広範囲で長期に渡る、そんな夫婦の間柄では問題と感じることも複雑にもつれ合っていて、どこから手をつければ良いのか分からなくなる場合があります。
それでも絡み合った問題をそれぞれ分解してみれば、ひとつひとつの問題は意外とシンプルなのかもしれません。また分解した問題のうち今ある足元の問題は、思いのほか多くはない場合もあり得ます。
前回までの「夫婦リカバリーの法則」では、問題となっていることを分解・整理する方法についてお伝えしてきました。
問題に感じることがあると、気持ちにゆとりがなくなりやすいものですが、大きく見えていた問題も、分解してみると案外小さな「思い違い」や「わだかまり」が折り重なっているだけの場合もあります。また、複雑に見えた出来事も整理がつけばシンプルに思えてくることもあるかもしれません。
こうして問題となっていることを見直したら、次は具体的なアプローチが必要です。今回の「夫婦リカバリーの法則」では、コミュニケーション、価値観や考え方の違い、感情のわだかまり、それぞれへのアプローチについて考えてみたいと思います。
効果的なアプローチが万能とは限らない
どんな問題にも解決するためのアプローチは必ずあって、取り組めばポジティブな変化は生まれるものです。ところが、...