#6 Dialogue with 鈴木隆行(元サッカー日本代表)

(再生時間:27分01秒/聞き手:シンクロナス編集部)

岡崎慎司、聞く。

 前回に(『「DFW」と言われた二人。鈴木隆行「トニーニョに怒られなかったから……』)に続いて、元サッカー日本代表の鈴木隆行さんとの対談です。

 今回のテーマは「サッカー選手として生き残るために必要なこと」です。
 
 現役時代、隆行さんは小さい頃から「絶対に手を抜かない」選手だったそうです。特に「気持ちの部分」はプロになってからも大事にしてきて、「気持ちは強かったわけではなかったけれど、あえてそうしているときもあった」とも言っています。

 僕も、隆行さんの考えと一緒です。

 僕自身も「泥臭さ」や「あきらめない」といった気持ちをずっと大事にして戦ってきました。今でも、その戦う気持ちがなくなったら選手として終わりだな、とも思っています。
 
 そういった意味で、気持ちの面では二人とも「DFW(ディフェンシブ・フォワード」ではないわけですが(笑)……。

「この姿勢でいいんだ!」と、隆行さんのなかで確信に変わったきっかけは、鹿島アントラーズ入団だったと言います(その理由については、動画で詳しくお話ししていただいています)。

 どうすれば、気持ちを前面に押し出したプレーができるようになるかーー。プロを目指している方はもちろん、「育成」に携わる人たちにとっても、そんな悩みを解消するヒントになると思います!
   
 ぜひみなさん、ご覧ください!

もともと気持ちが強かったわけじゃない。でもそうやらなきゃダメなんだって思っていた(鈴木隆行)

 新旧日本代表FW対談・中編。DFWの先駆者・鈴木隆行さんは現役時代なぜ「絶対に手を抜かなかった」のか。サッカー選手が生き残るために必要なこと、鹿島アントラーズで確信を得た理由など(以下は本編の一部)。

編集部 鈴木隆行さんはもともとそういう(気持ちを出してプレーできることが)備わっていたのか、(それとも自分で)”気づいて”気持ちを出してプレーできるようになったのでしょうか。

鈴木隆行(以下、鈴木) そうですね。もともと、やってたと思います。

編集部 誰かから教わったのでしょうか?

鈴木 (教わった)わけじゃなかったですね。がむしゃらにやるーー。でも、もともと気持ちが強いわけではなかったんです。

強かったわけじゃない。でもそうしなきゃいけないんだと思って、気持ちは弱いんだけど、そうしてるときもあります。小さい頃はね。

編集部 自分で気づいてってことですか?

鈴木 気づいてというか……。気づいてるかどうか分かんないですけど、そういう気がしてただけですかね。そうやらなきゃダメなんだって、思っていた。確信は何もないですけど。

編集部 岡崎さんも泥臭いプレー、諦めない気持ちなどを大事にしてきたと聞きます。鈴木さんも昔インタビューさせたもらったときにそのような言葉をおっしゃっていました。

一緒だなと思いながら、それって自分で気づくものなのか、そうやって鈴木コーチみたいな人に教えられて、すり込まれるのでしょうか?
 

岡崎慎司(以下、岡崎) 一応、でもコーチには(そういうことは)言われてましたね。 90分の試合だったら、勝ってても負けてても最後まで全力を尽くそうとか、最後まで点取りに行け、みたいな。

そういう姿勢がちょっとでも見えたら、例えば走らされるとか、そういうのもあったりとかするんですけど、昔なんで。 今ではもう通用しないやり方というのは、いっぱいあるじゃないですか?

編集部 本質的には、それが大事とお二人とも思っていると?
 

岡崎 たぶん成功例(体験)とか、そのあとにあってとか、ですよね?
 

鈴木 そうだね。

岡崎 結局、(そういうことは)経験して気づくのかなとは思うんですけど。

鈴木 自分はそういうふうに思ってた部分もあったけど、鹿島(アントラーズ)に入って、全力でやることが結果につながる、というよりも、鹿島の選手を見て完全に理解したし、チーム全体でも結果が出る。

そういう(全力でやる)ことをチームでやることによって、結果が出るというものを見てるから。

もうこれは間違いないんだって、確信しましたけどね。(鹿島に)入ってすぐのときに。

チーム自体、ジーコの影響もあったんだけど、誰1人手抜く人がいなかったね。その当時から。

いまは分かんないけど、(ウォーミング)アップも全力で、当然トレーニングも全力で、紅白戦も全力でやるみたいな。

それによって競争が生まれたりとか、いい相乗効果が出て結果につながってて。これだなって。やっぱり、これが大事だなっていうのは、そのとき、鹿島のときに強く思ったかな。

岡崎 そのなかで、結局自分も結果残して、ワールドカップ(でのゴール)までつながったわけですもんね。

鈴木 そうだね。結局そこにつながってるんだよね。

ずっとうまくいってなかったときも、1回も挫けたことはなかったし、手抜いたことがなかった。

その先に、本当このまま結果出るのかなってもちろん疑ってるんだけど、でも、それでも1回も手抜いたことなかった。1日たりとも、1回の練習たりとも、手抜いたことなかった。

結局、そのワールドカップでの得点につながったから、やっぱり間違いないと思って。

小さいときからそうやってやってきたことが、やっぱりワールドカップにつながったから。それは、自分の中にとっては大きな結果だね。……すべての内容はフルバージョンでご覧ください👀

【動画内容】ヘッドライン

◇セカンドキャリアーー頑張って前進できるか、ダメになるか
◇鈴木隆行の指導方法
◇生き残るために必要なこと
◇1対1の局面のときに力を発揮できる選手になれ
◇日本人は失敗を恐れて、トライせずに判断を次の人に渡す
◇自己主張がないとプロになれない
◇昔の選手のほうが「個性」と「気持ち」が強かった
◇気持ちを全面に出してプレーするようになった理由☜ピックアップ
◇鹿島アントラーズに入って確信に変わった☜ピックアップ
◇1回の練習も手を抜かずにやってきたことがW杯のゴールにつながった☜ピックアップ

◆時間:27分01秒

 

次回、dialoguew/#6 鈴木隆行さん(後編)は
8月31日(水)配信予定です。

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