データが明かす成功したから“幸せ”の誤解
あなたは今、幸せですか？ あなたの家族は、友達は、知人は幸せですか？
そう聞かれたらどう答えるだろう。
日本人は幸福度が低い、と言われる。例えば、毎年発表される「世界幸福度ランキング2023（World Happiness Report 2023）」（持続可能な開発ソリューション・ネットワーク（SDSN）調査）において日本は47位、主要7カ国（G7）の中で最下位となった。
残業や上がらない賃金など、確かに「不幸せ」な気もするのだけど……「幸せ」が「主観的」であまりピンとこない人も多いのではないだろうか。
でもその「幸せ」が客観的に数値化できたら？ もっと私たちは「幸せ」のためにできることが見つかるかもしれない。
そこで今回は、「ハーバード・ビジネス・レビュー」誌において「歴史に残る」と評されたウェアラブルデバイスを開発し、データに基づいた「人の幸福」を研究している矢野和男氏に、日本人の幸福度を高める具体的な方法を聞く。
矢野和男
博士（工学）／株式会社日立製作所フェロー／株式会社ハピネスプラネット代表取締役CEO
2004年からウェアラブル技術とビッグデータの収集・活用で世界を牽引。論文の被引用件数は4500件、特許出願数350件を超える。幸せ研究の第一人者で、AIやデータ活用にも精通。
博士（工学）／株式会社日立製作所フェロー／株式会社ハピネスプラネット代表取締役CEO
2004年からウェアラブル技術とビッグデータの収集・活用で世界を牽引。論文の被引用件数は4500件、特許出願数350件を超える。幸せ研究の第一人者で、AIやデータ活用にも精通。
【POINT】データで分かった「幸せはスキルである」とは？
「幸せはスキル」で、「幸せはチームプレー」だと矢野氏は指摘する。その根拠は？ どうやって調べ、そして幸せを感じやすいコミュニケーションの特徴とはどんなものなのか？
動画内容
再生時間：32分20秒
データの裏側【5】＜前編＞
〇幸せをデータで捉える。その方法とは？
〇「幸福度が低い」日本人に足りないことは？
〇行動データから紐解く幸せな環境の特徴とは？
〇幸せな環境を作るための具体的な施策
キーワード
ウエアラブルデバイス
腕や首などに身につけることが出来るIoT機器又はコンピューター。スマートウォッチやスマートグラスなど。
名札型ウエアラブルセンサ
矢野氏のチームが開発した「人と人との面会を検出する赤外線センサが埋め込まれ」たウエアラブルデバイス。（矢野和男『データの見えざる手』）「身体の動きに加え、端末を装着している人どうしで、いつ誰と誰が面会したかのデータも収集できる」（矢野和男『予測不能の時代 データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ』）
ソーシャルグラフ
「人と人とのつながりを表すネットワーク構造」（矢野和男『予測不能の時代 データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ』）。名札型ウエアラブルデバイスを使用したソーシャルグラフは測定した企業の従業員を○△□で表している。
ビッグファイブ理論
人の性格は「開放性」「誠実さ」「外向性」「協調性」「精神安定性」の5つの因子によって成り立つとする心理学の考え方。
従業員エンゲージメント
「仕事と職場の両方における従業員の関与と熱意」（GALLUP「INDICATORS Employee Engagement」）
バイオケミカル
「環境変化に応じて全身に生じる生化学現象」。筋肉、血液、生成酸素量、声のトーンの変化など。（矢野氏提供資料を参照）
ウェルビーイング
「経済的な豊かさのみならず、精神的な豊かさや健康までを含めて幸福や生きがいを捉える」概念。（文部科学省「教育振興基本計画」）
使用したデータ
SDSN「World Hapiness Report 2023（世界幸福度ランキング2023）」
米ギャラップ社の世論調査をベースに、各国の約1000人に「最近の自分の生活にどれくらい満足しているか」を0～10まで、11段階答えてもらい、国ごとにランク付けしたランキング。
100年生活者研究所「5か国比較調査」
株式会社Hakuhodo DY Matrixの100年生活者研究所が設立時に調査してわかった「100歳まで生きたい」日本人が3割弱という結果を他国と比較するために行った調査。対象国はアメリカ、中国、フィンランド、タイ。
米ギャラップ社「State of the Global Workplace: 2023（グローバル職場環境調査）」
世界各国のビジネスパーソンを対象に仕事への熱意や職場への愛着などを調査。本動画中のデータはグローバル職場環境調査を基に日本版として作成された「2023年版 ギャラップ職場の従業員意識調査：日本の職場の現状 リーダーのための5つの洞察」を参照して作成。（詳細なレポートの入手にはギャラップ社への申請が必要）
再生時間：32分20秒
データの裏側【5】＜前編＞
〇幸せをデータで捉える。その方法とは？
〇「幸福度が低い」日本人に足りないことは？
〇行動データから紐解く幸せな環境の特徴とは？
〇幸せな環境を作るための具体的な施策
キーワード
ウエアラブルデバイス
腕や首などに身につけることが出来るIoT機器又はコンピューター。スマートウォッチやスマートグラスなど。
名札型ウエアラブルセンサ
矢野氏のチームが開発した「人と人との面会を検出する赤外線センサが埋め込まれ」たウエアラブルデバイス。（矢野和男『データの見えざる手』）「身体の動きに加え、端末を装着している人どうしで、いつ誰と誰が面会したかのデータも収集できる」（矢野和男『予測不能の時代 データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ』）
ソーシャルグラフ
「人と人とのつながりを表すネットワーク構造」（矢野和男『予測不能の時代 データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ』）。名札型ウエアラブルデバイスを使用したソーシャルグラフは測定した企業の従業員を○△□で表している。
ビッグファイブ理論
人の性格は「開放性」「誠実さ」「外向性」「協調性」「精神安定性」の5つの因子によって成り立つとする心理学の考え方。
従業員エンゲージメント
「仕事と職場の両方における従業員の関与と熱意」（GALLUP「INDICATORS Employee Engagement」）
バイオケミカル
「環境変化に応じて全身に生じる生化学現象」。筋肉、血液、生成酸素量、声のトーンの変化など。（矢野氏提供資料を参照）
ウェルビーイング
「経済的な豊かさのみならず、精神的な豊かさや健康までを含めて幸福や生きがいを捉える」概念。（文部科学省「教育振興基本計画」）
使用したデータ
SDSN「World Hapiness Report 2023（世界幸福度ランキング2023）」
米ギャラップ社の世論調査をベースに、各国の約1000人に「最近の自分の生活にどれくらい満足しているか」を0～10まで、11段階答えてもらい、国ごとにランク付けしたランキング。
100年生活者研究所「5か国比較調査」
株式会社Hakuhodo DY Matrixの100年生活者研究所が設立時に調査してわかった「100歳まで生きたい」日本人が3割弱という結果を他国と比較するために行った調査。対象国はアメリカ、中国、フィンランド、タイ。
米ギャラップ社「State of the Global Workplace: 2023（グローバル職場環境調査）」
世界各国のビジネスパーソンを対象に仕事への熱意や職場への愛着などを調査。本動画中のデータはグローバル職場環境調査を基に日本版として作成された「2023年版 ギャラップ職場の従業員意識調査：日本の職場の現状 リーダーのための5つの洞察」を参照して作成。（詳細なレポートの入手にはギャラップ社への申請が必要）
これまでの【データの裏側】
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