遠藤航「1/12」5回目のテーマは「憧れの人」。第一回、第二回と続いた中村俊輔選手との対談も今回がラスト。影響を受けた監督の話、プレーしやすいボランチの特徴。そして自身の経験を踏まえて、カタールワールドカップで日本代表に期待することを語る。
👉「ミシャサッカー」の衝撃。
👉これまでで一番良い監督は?
👉プレーしやすいボランチの特徴
👉一緒にプレー出来たらやりたいこと
👉ブラジル戦(2022/6/6)の印象
👉カタールワールドカップに臨む日本代表に期待すること
ワールドカップは「完全燃焼してほしい」
編集部 ブラジルと戦った経験から今回(2022年6月6日開催、キリンチャレンジカップ2022)のブラジル戦をどう見ましたか?
中村俊輔(以下、中村):僕がやったときのブラジルとは比較対象にならないし、僕がいたときの日本代表と今の(日本代表)は比較対象にもならないから。
単純に試合見て思ったのは、やっぱりブラジルはブラジルだっていうこと。
(本大会のブラジル代表は)全然違うよ。ワールドカップのとき結局一緒の(メンバーで)やったじゃん?まったく違うから。もう全然、国をかけた顔つき、動きが全然違うから。1-4で負けたでしょ?
だけど、さっき話したみたいな「前半攻められてるとき」の守備。ブロック作って、そのズレとか各々が1人抜かれないようにしつつ、寄せて2人目で被せて、パス出してるとこ3人目でパスカットとか...そういう取り方したときとか。焦れないで我慢強くっていう、日本語でいうとそういう感じだけど、それはすごい出来てたから、それは僕らがやったときはなかったから。
【遠藤航】ブラジル「攻撃パターンをこう作りたい」、チュニジア戦「僕が“潰された”理由」代表ウィークを振り返る
僕らはやっぱり打ち合い全然OKだったんで、自分たちの力を発揮するっていう、メンバーだしフォーメーションもそうで。4-4-2で。それでやり合ってワールドカップ負けたけど、それはそれで選手とかはすごいいろんなものを(得られた)。
遠藤:そうですよね。
中村:ね。それもあるから、それはすごい大事。それってでも本当に惨敗だし完敗かもしんないけど、代表の未来に繋がったことも絶対あると思うから。それがでも難しいんだよね、代表は。方向性。
遠藤:そうですね。そういう戦いをしたいですね。
中村:でもロシアのときって、結構勝ちにいった感じのフォーメーションだったじゃない?
遠藤:そうですね。はい。
中村:(香川)真司がトップ下で。今はそれやっていいと思うんだよね。しかも選手はそれでいきたいだろうしね。だって4年に1回のワールドカップにバシッて当たって、それまでいろんなこと犠牲にしてきてやっと代表のポジション掴んで行ったわけだから。代表の未来のこともあるけど、自分の未来もあるからやっぱりバチッとやりたいよね。
遠藤:やりたいですね。
中村:それはなんか「いいか?引いてから...」じゃなくて、前からいくときは...戦術として、引くときは引く、このラインからはまだやめとこう。相手陣地のセンターサークルまでで、1トップはここからでだんだん追い込んでいく。行くときは行くで、誰が行ってからって整えつつはやるけど...。
編集部 カタールワールドカップでどんなパフォーマンスを期待しますか?
中村 完全燃焼してほしいのよ。だってロシアもさ、ああいう感じだったし、それはそれで得たかもしれないけど、今回出れるチャンスがあるし。だから完全燃焼。
僕は、ドイツのときはジーコに信頼されて使ってくれて、戦犯扱いされてオフ中もずっとカメラマンに追っかけられたけど、でもあれがあったからっていうのがあったし、代表としてもたぶん(得るものが)あったと思うしね。
代表はやっぱり結果残すとこかもしんないけど、やっぱり結局は未来のね、日本のために「潔くぶつかって散ってもいい」と思うんだけどね。それ言えないよね、やっぱりね。中の人とか協会の人はね。
だけど...そう。だから自分どんな感じ?って聞いたらさ、遠藤くんに。そしたらほら、後を考えないで1発目からガンガンやってっていうのを聞いて。(対談第二回に収録)
全員がそうであったらすごいいいなって。そこはね、吉田(麻也)くんとか、チビゴリラ(長友佑都)とかいるんで、最後の最後にクッてなると思う、チームとしてね。
だからすごい悔いは絶対、元々ないと思うけど、やってほしいなっていうのはあんだよね。この全然悔いしか残らなかった人からすると。まぁ悔いはないけど。
(良い監督論、プレーしやすいボランチの特徴等について話す動画本編も是非ご覧ください!)
「サッカーは“最適解”の見つけ合いだと思っています。相手、システム、能力、特徴、コンディション…それらを考慮しながら、勝つために自分たちは“どれ”を選ぶのか。これはサッカーの楽しさであり醍醐味でもあります。もっと“最適解”を見つけたい、聞いてみたい。そんなコンテンツ企画です」(遠藤航)
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