【モラス雅輝】「育成とトップチームのレベル差が広がっている。その穴をどう埋めるかーー今回の国際サミットで再認識したのは多くのクラブが同じような課題に直面している」

◾️今回のテーマ
欧州TDに聞く「国際サミットに見る世界の課題」(前編)
◾️ゲスト
モラス雅輝さん
SKNザンクト・ペルテンTD(テクニカル・ディレクター)
◾️配信内容
・国際サミットで見えた「世界の課題」
・国際サミットではどんな場所?
・ブンデスリーガでU23復活が出てきた理由
・ブンデスリーガU-23とは?
・早いタイミングで大人のサッカーでやらせる
・オーストリアの場合:セカンドチームは18~20人
・FCヴァッカー・インスブルックはサードチームまである
・セカンドチームの平均年齢は18.7歳
◾️視聴時間
30分19秒

 今回のdialogue w/のゲストは、SKNザンクト・ペルテン(オーストリア)テクニカルディレクターを務めるモラス雅輝氏。

 昨年11月に配信したdialoguew/(「【日本サッカーの論点】欧州クラブが持つセカンドチーム、日本に必要か否か?」)において、モラス氏は日本の育成戦略のポイントとして、セカンドチームの必要性を訴えた。

 先日、モラス氏は国際サミット(トランファールーム)に出席した際、世界が直面する「課題」を再確認したという。

国際サミット(トランスファールーム)とは?
©︎モラス雅輝
SD(スポーツダイレクター)、TD(テクニカルダイレクター)、チームスカウト、GM(ゼネラルマネジャー)、CEO(最高経営責任者)などが集まる場所。欧州を中心に北米・アフリカ・南米・アジアなど650以上のクラブが参加。年2回開催され、商談やスカウトなどが行なわれる

 世界が直面する課題ーー。それは、​「育成とトップチームのレベル差が広がっている」ということだ。

「その穴をどう埋めるか。今回の国際サミットで再認識したのは多くのクラブが同じような課題に直面している」(モラス雅輝)

 その流れを受けて、ドイツ・ブンデスリーガでもセカンドチーム(U23)復活の動きがある。先日は浅野拓磨選手が所属しているボーフムも正式に「U23復活」を発表。フランクフルトはすでに復活させ、ヴォルフスブルクなど複数のクラブが現在準備中とのことだ。

 ドイツの場合、2010年代にコストカットの理由から一度U23を廃止した経緯がある。それなのになぜ今、復活の動きが出ているのかーー。

 前編の今回は「世界が直面する育成課題」と題し、ドイツ・ブンデスリーガが一度廃止したU23(セカンドチーム)を復活する理由について徹底議論する。

  モラス氏は「育成から大人のサッカーへのステップが非常に難しいなか、日本のポテンシャルをさらに生かすために重要な話題」と主張する。ぜひご覧ください(全2回の1回目)。

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ゲスト:モラス雅輝(もらす・まさき)
1979年生まれ、東京都出身。現.SKNザンクト・ペルテン(オーストリア)テクニカルディレクター。16歳でドイツへ単身留学。怪我の影響で1997年にサッカー選手から指導者に転身。ドイツ、オーストリア、日本の3カ国にてサッカー監督・コーチ・ディレクターとして活動。ブンデスリーガ・スポーツマネジメント・アカデミーにアジア人初の入学・卒業。過去に所属した組織はFCレッドブル・ザルツブルク、オーストリア・サッカー協会、浦和レッズ、SVホルン、FCヴァッカー・インスブルック、ヴィッセル神戸など。

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