【モラス雅輝】「約85%がセカンドチーム経験者。それが今のオーストリア代表の強さ」

◾️今回のテーマ
欧州TDに聞く「ラングニック×代表チーム強さの秘訣」
◾️ゲスト
モラス雅輝さん
SKNザンクト・ペルテンTD(テクニカル・ディレクター)
◾️配信内容
・セカンドチームの平均年齢
・今のオーストリア代表の強さとは?
・約85%がセカンドチーム経験者
・ラングニックとA代表監督は「ベストマッチ」
・EURO2024に全敗しても続投すべき理由
・プロは結果がすべててじゃない
・どうやって育成事業をマネタイズするか
・トレーニング・コンペンセーション
・日本サッカー界隈の今後の大きな鍵は?
◾️視聴時間
20分14秒

今回のdialogue w/は、SKNザンクト・ペルテン(オーストリア)テクニカルディレクターを務めるモラス雅輝氏。を引き続きゲストに迎え、ラルフ・ラングニック監督率いるオーストリア代表の強さの秘密に迫る!

現在、欧州のサッカーシーンで旋風を巻き起こしているのが、オーストリア代表だ。その立役者となっているのが、かつて自国の名門クラブ・RBライプツィヒを率いて一世を風靡したラルフ・ラングニック監督である。

65歳指揮官、ラルフ・ラングニック率いるオーストリア。直近11試合で敗のみと絶好調だ


2022年6月にオーストリア代表監督に就任。65歳指揮官のもと、オーストリア代表は直近14試合でイタリア、ドイツなどの強豪に勝利するなど11勝2分1敗と波の乗っている(昨年10月のベルギー戦に2対3で敗れたのみ)。

欧州王者を決める6月に開幕を迎えるEURO2024(欧州選手権)でも、台風の目として大きな注目を集めている。

オーストリアサッカーに精通するモラス氏は「オーストリアに来て27年以上経つが、これほど楽しい時期はない」と前置きしたうえで興奮気味に話す。

「現在の代表を一言で表すなら、監督と選手のベストマッチ。それ以上にチームのプレースタイルや選手のパフォーマンスが輝いている」

   オーストリア代表の強さの秘密は、3月26日に行なわれた国際親善試合・トルコとの一戦に見て取れるという。

「トルコ戦に出場したオーストリア代表選手の約85%が、セカンドチームのプレー経験者」(モラス氏)

トルコ戦では、オーストリアはダヴィド・アラバ(レアル・マドリー/DF)やマルコ・アルナウトヴィッチ(インテル/FW)が不在ながら、ミヒャエル・グレゴリッチュ(現フライブルク/FW)のハットトリックなどで6対1で圧勝した。

「さらに言えば、ハットトリックを決めたそのミヒャエル・ゴリチェは、15歳でセカンドチームでプレーしている」

前回の対談(【欧州サッカー育成課題1】ドイツ・ブンデスリーガはなぜ一度廃止したU23を復活させるのか?)のトピックである「セカンドチーム」が、育成のみならず、代表チーム強化の鍵を握るキーワードと言えるだろう。

なぜラングニック率いるオーストリアは強いのか? そこから見える日本サッカー成長のヒントなどについて、岡崎慎司とともに徹底議論する。ぜひご覧ください。

👇dialoguew/過去の注目記事はこちら👇
【欧州サッカー育成課題2】バイエルン・ミュンヘンが打ち出す「国境を超えた育成」。マルチクラブオーナーシップ型育成とは?​
【欧州サッカー育成課題1】ドイツ・ブンデスリーガはなぜ一度廃止したU23を復活させるのか?
【徹底議論】林陵平氏絶賛!岡崎慎司の「才能」こそ欧州で生き残るキーワード
【徹底議論】遠藤航、三笘薫、冨安健洋…。彼らはなぜ一流選手になりえたのか?
【Jリーグ育成課題】FC東京U-23消滅以降「選手の成長が遅れている」。その理由とは?​
【J育成最前線】FC東京U-18監督に聞く「伸びる選手」の作り方
【岡崎慎司】「好きじゃない」引退、この先に進む道とは?
【岡崎慎司×風間八宏】選手と指導者に伝え続けたサッカーの“本質”とは?
【岡崎慎司×風間八宏】キーワードは時間と目線。名手が挑む育成改革とは? 
【議論・シーズン移行と世界との距離】降雪地域出身選手が考える、Jリーグ「秋春」制
【議論・シーズン移行と世界との距離】Jリーグ「秋春制」決定、効果は? 課題は? 世界に近づく
【2023年重大ニュース】神戸J初優勝、岡崎慎司「Jのトレンドになる」と語った理由
【議論・高卒欧州クラブプロ契約の是非2】10代の欧州行き、成功のカギ
【議論・高卒欧州クラブプロ契約の是非1】なぜ欧州クラブは高卒日本人選手を狙うのか?
【日本サッカーの論点】欧州クラブが持つセカンドチーム、日本に必要か否か?
【論点・日本サッカー育成の課題1】興国・内野GMが感じる「本質的課題

ゲスト:モラス雅輝(もらす・まさき)
1979年生まれ、東京都出身。現.SKNザンクト・ペルテン(オーストリア)テクニカルディレクター。16歳でドイツへ単身留学。怪我の影響で1997年にサッカー選手から指導者に転身。ドイツ、オーストリア、日本の3カ国にてサッカー監督・コーチ・ディレクターとして活動。ブンデスリーガ・スポーツマネジメント・アカデミーにアジア人初の入学・卒業。過去に所属した組織はFCレッドブル・ザルツブルク、オーストリア・サッカー協会、浦和レッズ、SVホルン、FCヴァッカー・インスブルック、ヴィッセル神戸など。

...