渡部陽一「1000枚の戦場」111~114/1000
渡部陽一氏が撮ってきた膨大な写真の中から1000枚をピックアップし、「戦場のホント」を動画とテキストで解説する「1000枚の戦場」。
第28回のテーマは「モロッコ大地震の現地取材から見えた、驚きの格差」について。
モロッコ時間の9月8日午後11時11分に3,000m~4,000m級のアトラス山脈が走るモロッコ中部の内陸部を震源に、マグニチュード6.8の地震が発生。
震源地の山間部や人口100万都市「マラケシュ」などを中心に、土壁の家屋が多数倒壊し、多くの方の尊い命が奪われました。
国連の推定では30万人以上が被災したとされ、ユニセフ(=国連児童基金)は、人口のほぼ3分の1を占める、少なくとも10万人の子供に影響が出たと見ています。
大地震発生から10日後の9月18日から、モロッコに入り、被害の大きかった山岳地帯を中心に緊急取材。
これまで、トルコやスマトラ沖地震など世界各地の地震の被災地を回ってきた渡部陽一氏が現地で撮影した写真とともに解説します。
第28回のテーマは「モロッコ大地震の現地取材から見えた、驚きの格差」について。
モロッコ時間の9月8日午後11時11分に3,000m~4,000m級のアトラス山脈が走るモロッコ中部の内陸部を震源に、マグニチュード6.8の地震が発生。
震源地の山間部や人口100万都市「マラケシュ」などを中心に、土壁の家屋が多数倒壊し、多くの方の尊い命が奪われました。
国連の推定では30万人以上が被災したとされ、ユニセフ(=国連児童基金)は、人口のほぼ3分の1を占める、少なくとも10万人の子供に影響が出たと見ています。
大地震発生から10日後の9月18日から、モロッコに入り、被害の大きかった山岳地帯を中心に緊急取材。
これまで、トルコやスマトラ沖地震など世界各地の地震の被災地を回ってきた渡部陽一氏が現地で撮影した写真とともに解説します。
モロッコ大地震の取材からわかった格差とは?
こんにちは。戦場カメラマンの渡部陽一です。
今回は、北アフリカの「モロッコ」。
9月8日マグニチュード6.8の大地震が発生し、大きな被害が未だに続いているモロッコについて、現場の取材からわかってきた現状をご報告いたします。
冒頭の写真は、瓦礫の中を歩いている1人の男性の背中。
これはモロッコの世界遺産の町である内陸部の「マラケシュ」から、約65キロ地点にあるアトラス山脈の中にある「ウルガン」という町の中での集合住宅地の状況です。
これを見ると、住居がバラバラに崩壊してしまっている。
そして、自宅がどのような状況になっているのか、掘り起こしたり、残されていたものを確認している男性の姿です。
アトラス山脈の中の山間部であるこの地域はかなり傾斜が激しく、山岳民族の方々や、遊牧民の方々が暮らしています。
雇用状況はかなり厳しく、貧困に向き合いながら、遊牧の暮らしをされているという状況。
その中でマグニチュード6.8の大地震で家屋が崩壊してしまった。...