渡部陽一「1000枚の戦場」 23~26/1000・スーダン

【内容】
渡部陽一氏が撮ってきた膨大な写真の中から1000枚をピックアップし、「戦場のホント」を動画とテキストで解説する。

第六回は「23/1000~26/1000枚目」。今回は「陸の孤島」と呼ばれる国・スーダンについて。

外国人ジャーナリストの取材が難しい国を渡部陽一が取材し、日本人に伝えたかったこととは?

過去の強権政権。紛争地の現実とウクライナ戦争の影響を写真を通して伝える。

 

写真23/1000:泣いているスーダンの幼子①
写真19/1000:泣いているスーダンの幼子②
写真20/1000:ダルフールの臨時テント
写真21/1000:スーダン女性のファッション
写真22/1000:ロシア軍の古い兵器

「1000枚の戦場」
渡部陽一が解説する「戦場」の日常。近いようで遠い世界の本当の姿を1000枚の写真が映し出す。隔週土曜日に最新回配信。

 こんにちは。戦場カメラマンの渡部陽一です。今回は個人的に大好きな国。

 そして世界の中で、陸の孤島と呼ばれるほど、情勢が届きづらい場所。

 アフリカ北東部スーダン、という国について、皆様に知ってほしいと思い、今回はお届けいたします。

 「スーダン」。名前は聞いたことがあると思うんですけれども、あの大きなアフリカ大陸の中で、地図上でここがスーダンと言える方は意外と少ないかもしれません。

 

 アフリカのスーダンというのはアフリカ北東部エジプト北東部の一番上のエジプト、エジプトのもうすぐ下が、スーダンなんです。

 スーダン西部に「チャド」という国が隣にあるんですけど、そのチャドという国のすぐ国境に面したダルフール。

 

 このダルフールという地域では、土地を巡る戦い、水質資源、生きるための水を巡る戦い、そして、民族による戦いが絡み合った「ダルフール紛争」というものが、2003年から今日、今の段階まで続いているんです。

※「ダルフール紛争」とは・・・
世界最大の人道危機「ダルフール紛争」 スーダン西部のダルフールでは、アラブ系遊牧民族とアフリカ系農耕民族(ともにイスラム教徒)の間で昔からあった水や牧草地などを巡る抗争を背景に、2003年に政府・アラブ系民兵と,反政府勢力の本格的な武力衝突が勃発。現在も紛争は続いている。

 大きな土地のスーダンの中での西部という地域は、距離としても離れていて、さらにはその一帯を乾燥地域の土漠地帯が覆っていて、なかなか陸路で越えていくこともできない。

 さらに、スーダンという国は長い間、強権体制の独裁政権バシール大統領が管轄していて、外部のメディアがスーダンの中で取材をする。

※バシール大統領は2019年の失脚まで、30年に渡り、スーダンを統治した政治家。1941年生まれ。2019年4月に国防軍にクーデターを起こされ、失脚した。

 まして、ダルフールという孤立した場所で民族衝突が起こっていると呼ばれている場所を、外部のカメラマンが入ることはなかなか難しくて、情報を外部に引き出すことができない、それほど「忘れられた孤島」と呼ばれていたんです。

 僕自身も2004年と2008年、ダルフール取材。

 実際ダルフールに入ったんですけれども、何より大変だったこと、それはバシール政権下、バシール大統領独裁政権下の大統領の国家政権の中では、外部のジャーナリストを国内で自由に動かすことは許さない。
(渡部陽一さんのスーダンの取材話!......続きはフルバージョンで✅)

【その他の写真】
写真8/1000:人道回廊で蜂の巣にされた車

写真12/1000:並ぶ戦車(ウクライナ)
写真17/1000:溶けたロシア軍戦車
写真19/1000:広大なひまわり畑

👇毎配信をまとめて視聴は以下より👇 (今回の動画は8月に撮影しました)

 
「現場」でしか知れない、世界のホント

「戦場」の真実をどのくらいの人が理解しているか。戦場にある悲惨な現実。犠牲になるのは子どもたち。一方で、戦場にいる人々は「私たちと同じ」日常を持っている。これも「戦場の本当の姿」――。戦場カメラマン渡部陽一が撮ってきた写真の中から、1000枚をピックアップ。写真とともにその背景を知る。「戦場の真実」と「世界の本当」を学ぶ。
 

 

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